「尿の有機化システム」特許権を取得しました。

尿の有機化システム特許概要

発明の名称
尿の有機化システム
特許権者
大央電設工業株式会社
株式会社飯沼ゲージ製作所
特許番号
特許第6496866号
登録日
2019年3月15日

この度、弊社が株式会社飯沼ゲージ製作所と共同開発した『尿の有機化システム』において特許を取得しましたことをご報告致します。

この開発は、バイオトイレのセパレート便器より分離した尿のみを、無臭・無色・無菌状態にすることをテーマに行いました。弊社が平成27年に、富士山吉田ルート(富士スバルライン)の7合目に7台設置したバイオトイレでは、処理槽内の有機物(大便・トイレットペーパー等)は、適切に微生物処理できますが、尿タンクに分離した尿のみが1年に10トン以上出ます。『尿の有機化システム』により、無臭・無色・無菌状態にして、安全な状態で液肥として活用することができます。この開発が、河川・湖沼の栄養負荷等の軽減につながります。

エコロジカル・サニテーション農業が、弊社カタログ3ページに掲載されています。このエコロジカル・サニテーション農業は、尿を水で希釈してそのまま液肥として植物に与えるというものです。今回の『尿の有機化システム』の開発により土壌があり、植物の光合成ができる場所なら市街地をはじめ、どこでも可能になります。化学肥料・消毒をしない安全な食物を作る事ができます。

また、温暖化に影響しているCO2の削減にもつながります。人間が大腸等で微生物と共存しているように、植物も土の中で微生物と共存しています。大地の力が復活します。平成28年内閣府によるトイレ大賞の選考で、エコロジカル・サニテーションを世界で実施し大変な成果を上げている、公益財団法人日本国際民間協力会(NICCO)が大賞を受賞しました。

全国・全世界で、『尿の有機化システム』を活用し、無臭・無色・無菌状態に処理した尿を液肥として使用すれば、安全な食料を豊富に作ることができます。植物と人間の間で資源(窒素・リン酸・カリ等)の循環ができます。この開発が弊社にとって大きな転換期となります。地球の様々な環境問題の中、『尿の有機化システム』を世界へ発信していきます。し尿は廃棄物から資源へと変わります。

特許図面